なんで、ボールは右や左に飛び出すの?

ボールは「ヘッド軌道とフェイス向きの間」の方向に飛び出すが、どちらの向きに近いかは「ボールをこする力の大きさ」により異なる。

§1 インパクト時の「フェイス向き」と「ヘッド軌道」

 ボールの左右飛び出し方向は、インパクト時の「フェイス面の向き(フェイス向き)」と「ヘッドの動く向き(ヘッド軌道)」が影響しています。

§2 ボールに加わる力の向きに飛び出す

 ボールは、加えられた力(ちから)の方向に飛び出していきます。
 ボールには、まず、フェイス面がボールを押す動きによってフェイス向きの方向に「ボールを押す力」が加わります。それと同時に、フェイス面がボールをこする動きによってフェイス面と平行な方向に「ボールをこする力」が加わります。結果的に、ボールには「押す力」と「こする力」が複合された力である「合力」が加わります。
 「合力」は、上図に示すように、「押す力」を長辺、「こする力」を短辺とする四角形の対角線で表すことができます。そして、ボールはこの対角線が向いている方向に飛び出して行きます。
 従って、ボールの飛び出し方向は、インパクト時のフェイス向きの方向でもヘッド軌道の方向でもなく、その間の方向となります

§3 こする力の大きさと飛び出方向

 さて、「ボールをこする動き」が同じでも、ボールに与える「こする力」は一定とは限らず、下記の条件によって変わります。

インパクト時のボールの変形
 インパクト時ボールの変形が大きいほど、こする力は大きくなります。

ボールとフェイス面が接触している時間(接触時間)
 ボールとフェイス面の接触時間が長いほど、こする力は大きくなります。

フェイス面上でのボールのすべりにくさ
 フェイス面上でボールがすべりにくいほど、こする力は大きくなります。

 そして、「こする力」の大きさによって、ボールの飛び出し方向は下図のように変わります。

 ボールをこする力が大きいときは、ボールの飛び出し方向はヘッド軌道の方向に近くなります。
逆に、ボールをこする力が小さいときは、ボールの飛び出し方向はフェイス向きの方向に近くなります。
 一般に、フル・ショットした場合はインパクト時のボールの変形量(つぶれ)が大きく、こする力が大きくなるため、ボールはヘッド軌道に近い方向に飛び出します。
 一方、アプローチ・ショットやパターはインパクト時のボールの変形量が小さく接触時間も短いため、こする力は小さく、ボールはフェース向きに近い方向に飛び出します。